DraftSightの使い方|起動&設定方法・コマンドまとめ

DraftSightの使い方|起動&設定方法・コマンドまとめ

DraftSight(ドラフトサイト)を使えるようにするためには、インストールの他に「アクティブ化」と呼ばれる作業が必要です。このアクティブ化という作業は、パソコン初心者さんにとっては今一聞きなれない言葉ですよね。今回はどなたでもすぐ分かるように、インストール方法から起動して使うことができる環境に整えるまでを一から詳しく解説。その他、AutoCADとのコマンド比較とエイリアス一覧や、操作に困ったときのFAQも必見です!

1. DraftSightを使ってみましょう

では実際にDraftSightをパソコンで使い始めるためには、まず何をすればよいのでしょうか?現在リリースされているDraftSightは2018が最新ですが、ここでは一つ前のDraftSight2017を例に解説します。

ちなみにDraftSight2018になって加わった新機能は無料版ではほぼ使えないため、DraftSight2017と画面構成や使い方もほとんど変わりません。

また、DraftSightには有償版と無償版がありますが、ここでは無償版を使って解説をすすめます。

それではさっそく、DraftSight2017をパソコンにインストールして起動するまでの操作について、一から詳しく見ていきましょう。

DraftSightの種類や機能についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事を参照してみてください。

参考記事
DraftSightとは?無償版と有償版の違いや全機能を大公開!

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1-1. DraftSightを使う前に

DraftSightを正しくインストールするためには、まずどんな作業から始めればよいでしょうか?ここではWindows10(64ビット)環境で解説します。

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1-1-1. 最初に確認しましょう

DraftSight2017をインストールするにあたって、メーカーが推奨するパソコンのシステム環境は次の通りです。

OS:オペレーティングシステム

  • Microsoft Windows 7(32ビット/64ビット)
  • Windows 8(64ビット)
  • Windows 10(64ビット)
最低条件
  • CPU:Intel Core2Duo、AMD Athlon X2 Dual-Core processor
  • メモリ:2GBのRAM
  • ディスクスペース:500MBの空きディスク容量
  • 画面解像度:1280×768ピクセル以上
  • マウス
  • インターネット接続
推奨条件
  • CPU:Intel Corei5、AMD Athlon/phenon X4 processor以上
  • メモリ:8GBのRAM
  • ディスクスペース:1Gの空きディスク容量
  • 画面解像度:1920×1080ピクセル以上
  • ホイールマウス
  • インターネット接続

この一覧を見る限り、発売年が最低10年位前のWindowsパソコンであっても、問題なくインストールすることができるかと思います。

しかしCADソフトは、WordやExcelなどのソフトと比べて少し動きが重いので、ドラフトサイトをインストールするには最新のパソコンであればあるほど望ましいと言えます。

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1-1-2. パソコンを確認しましょう

次に、DraftSight2017をインストールするパソコンの動作環境を確認します。
まずはOS(オペレーティングシステム)、CPU、メモリをそれぞれ確認していきます。

① 画面下タスクバーのWindowsマーク(スタートメニュー)を右クリックします。

システムをクリックします。

③「コンピューターの基本的な情報の表示」 画面が表示されます。

④③の画面内にある、以下の赤枠の項目を確認します。

  • Windowsのエディション
  • プロセッサ(CPU)、実装メモリ(RAM)
  • システムの種類
システムの種類については、オペレーティングシステムが32ビット、または64ビットのどちらに該当しているのかを必ず確認しましょう。

次にディスクの空き容量について確認していきます。

⑤スタートメニューを右クリックします。

⑥エクスプローラーをクリックします。

⑦デバイスとドライブからCドライブ[Windows(C:)]の空き容量を確認します。

最後に画面解像度を確認します。

デスクトップの何もないところで右クリックし「ディスプレイ設定」をクリックします。
⑨「ディスプレイの詳細設定」をクリックします。

⑩解像度の一覧から最大の解像度を確認します。

以上、パソコンの動作環境が条件を満たしていることが確認できたらインストールにすすみます。

1-2. DraftSightを設定しましょう

準備ができたら、次はDraftSightのソフトウェアをダッソーシステムのホームページよりダウンロードし、パソコンにインストールします。

しかしインストールしただけではDraftSightは使うことができません。すべての機能を使用するためには、DraftSightのライセンスを解除する必要があり、この作業をアクティブ化と呼びます。

ライセンスとは、ソフトウェアを使用するユーザーが、ソフトウェアメーカーから取得したそのソフトを使用する権利のことです。インストール後、アクティブ化を行って初めてすべての機能を使って使用することができます。

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1-2-1. ソフトのダウンロード方法

DraftSightをインストールするにはインターネットを経由してダッソー・システムズ社のサイトからソフトウェアをダウンロードして入手する必要があります。ここではダウンロードの方法を解説していきます。

①スタートメニューをクリックします。

②表示される一覧から「Microsoft Edge (マイクロソフト エッジ)」をクリックし起動します。タスクバーにeマークが表示されていたらそれをクリックすることでも起動できます。

③検索窓に「draftsightと入力し検索します。

④下記のサイトをクリックして開きます。

⑤下の赤枠内の「今からダウンロード」をクリックします。

⑥動作環境の項目で確認したシステムの種類に対応する方を選び、クリックします。

⑦下記の画面が表示されるので、右側のスクロールバーを使いこの画面を下まで進めます。

⑧「OK」をクリックします。

⑨以下の画面が表示されるので「名前をつけて保存」ボタンをクリックします。

保存先にデスクトップ」を選び「保存」ボタンをクリックします。

以上でダウンロードは終了です。

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1-2-2. ソフトのインストール方法

今度は先ほどダウンロードしたファイルをパソコンにインストールしていきます。

①「実行」ボタンをクリックします。


インストールの準備が開始されるのでそのまま待ちます。

②「無料」を選択します。



④DraftSightのインストールが始まるのでこのまましばらく待ちます。

⑤「完了」をクリックします。

⑥下記の画面が表示されたら「不要」をクリックします。


以上でインストールは終了です。

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1-2-3. アクティブ化の方法

次はインストールしたDraftSight2017をアクティブ化します。

①インストールが完了するとDraftSightが起動し、下記画面が表示されるので「アクティブ化」をクリックします。

②赤線の必要事項をすべて入力し「アクティブ化」をクリックします。後でアクティブ化をする場合は必ず30日以内に行ってください。

③「完了」をクリックします。

④②で入力したメールアドレス宛に「DraftSight Activationという件名のメッセージが届いていることを確認します。

⑤メールを開き、文中の「click here」をクリックします。

⑥ブラウザが起動し「Thank you, your activation was successful!」と表示されたらアクティベーションの成功です。


以上でアクティブ化は終了です。

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1-3. DraftSightを起動してみましょう

正しくインストールができたら、次は実際にDraftSight2017を起動して画面を見ていきましょう。

1-3-1. 起動方法

①デスクトップ上に作成されたアイコンをダブルクリックします。

②DraftSightが起動し、画面が表示されます。

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1-3-2. 画面構成

DraftSight2017の画面各部の主な名称を解説します。

①メニューブラウザ
ファイルを開いたり最近使用したファイルの参照等ができます

②ファイルタブ
複数のファイルを切り替えることができます

③リボンタブ
リボンのパネルを切り替えるタブのことです

④クイックアクセスツールバー
頻繁に使用するコマンドアイコンを追加できます

⑤リボン
関連するコマンド操作別に整理されたパネルツールのことです

⑥レイアウトタブ
作図空間を切り替えます

⑦コマンドウィンドウ
DraftSightからのメッセージ、ユーザーが入力した文字列が表示されます

⑧モード切替ボタン
カーソルの位置を示す座標、スナップやグリットなどの作図補助機能のオンオフを切り替えます

⑨パレット
オブジェクトのプロパティや他の図面を参照したり、イメージファイルの制御や管理を行います

⑩作図領域
オブジェクトを作成する領域です

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1-3-3. 終了方法

開いている画面右上にある「×」印の閉じるボタンを押して終了します。
今回はファイルの保存はせずに閉じましょう。

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2. DraftSightの基本

それではDraftSight2017をもう一度起動し、ここからは基本的な操作を覚えていきましょう。

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2-1. マウスとキーボードの使い方

作図するにあたり、マウスとキーボードの操作を身に付けることはとても大切です。マウスには各ボタンにそれぞれ役割があり、キーボードにはなんとDraftSight専用の特殊な機能も付加されています。

マウス

ここでは最初に必ず押さえておきたいマウスの機能を紹介します。

マウスの左ボタンの役割

マウスの左ボタンは、メニューやアイコン、エンティティ(オブジェクト)の選択に使用します。1回のクリックは、アイコン、メニュー、エンティティの選択に使用します。


マウスの右ボタンの役割

マウスの右ボタンは、グラフィック領域でのポップアップ メニューの表示や、コマンドの実行時に使用できるオプションの表示に使用します。


マウスのホイールボタンの役割

マウスのホイールボタン(中ボタン)は作図領域での拡大縮小に使用します。ホイールボタンを押しながらドラッグすると、図面に対する画面移動が行えます。


キーボード

知っておくとよいキーボードの機能を紹介します。

便利なキーボード機能

キー 機能
コマンドの実行
コマンドのキャンセル
エンティティ(オブジェクト)の削除
ヘルプの起動
コマンドウィンドウの表示(履歴を見るときに便利です)
Eスナップ(エンティティスナップ)のON/OFFを切り替え
グリッドのON/OFFを切り替え
直行モードのON/OFFを切り替え
スナップのON/OFFを切り替え

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2-2. リボンメニューを見てみましょう

リボンには作図するためのコマンドが配置されています。コマンドとは「命令」です。ユーザーがDraftSightに命令を出すと、DraftSightからコマンドウィンドウにメッセージが届き、表示されます。ユーザーはそれを見て、DraftSightと対話をしながら作図をしていきます。ではリボンにはどんなコマンドがあるのでしょうか?リボンタブをそれぞれ見ていきましょう。

ホーム

作成
線分・ポリライン・円・円弧・楕円・ハッチング

修正
コピー・トリム・エンティティを非表示・パターン(配列複写)・オフセット・結合・削除・分解・ポリライン編集

注釈
テキスト・寸法

画像
全ての画層を表示、画僧状態マネージャー等、画層に関連したコマンドが並んでいます

プロパティ
色・線種・線の太さなどを設定・変更するときに使います

グループ
エンティティ(オブジェクト)をグループ化するときに使います

挿入

クリップボード
コピー・切り取り・貼り付け等

ブロック
ブロック挿入・属性編集・参照マネージャー

参照
参照をクリップ

構成部品
エンティティ(オブジェクト)の要素を変更するときに使います

ブロック定義
ブロック定義に関するコマンドが並んでいます

データ
フィールド・ハイパーリンク等

アタッチ
外部参照に関するコマンドが並んでいます

注釈

文字
文字の設定に関するコマンドが並んでいます

寸法
寸法の設定に関するコマンドが並んでいます

テーブル
図面内に表を作成するときに使います

マークアップ
雲マーク等、図面内にマーキングするときに使います

注釈尺度
注釈オブジェクトの文字の高さまたは全体的な尺度を決めるときに使います

シート

シート
レイアウトタブのシートを新規作成します

ビュースタイル
ビューポートの設定に関するコマンドが並んでいます

管理

作図に関する設定やインターフェイスのカスタマイズに関するタブです

表示

移動
ズームや画面移動に関するコマンドが並んでいます

※このほかの項目は上級者向けなのでここでは省略します。

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2-3. 使いやすく設定しましょう

DraftSightで効率よく作業を行うために、最初に使いやすく設定しましょう。 はじめにコマンドウィンドウの上で右クリックをし、オプションを選択します。

クロスヘアカーソル

DraftSightの画面に常に表示されている+型のカーソルです。マウスの動きに反映して図面上を移動します。画面いっぱいに+型を広げることで離れた図形どうしが水平か垂直に並んでいるか比較することができます。この設定を行うことで一段と作業効率がアップします。 システムオプショングラフィックス領域カーソルをクロスヘアとして表示にチェックを入れ、 ポインタサイズを100にして「OK」を押します。

背景の色を変更

DraftSightのグラフィック領域(作図領域)は初期設定では黒になっています。CADは長時間画面を見続ける作業なので、ご自身が見やすいと思う色に変更することで、作業しやすくなります。
システムオプション表示要素の色モデルの背景色を指定を選択し、 好みの色を選んで「OK」を押します。

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2-4. ドラフトサイトのコマンド&エイリアス一覧表

エイリアスとはショートカットキーや短縮コマンドと呼ばれる、いわばコマンドの「あだ名」です。そしてDraftSightのエイリアスは、なんとAutoCADとほぼ同じ。

AutoCADの場合は、フルコマンド名の頭文字がそのままエイリアスとなっていましたが、DraftSightはフルコマンド名とは別に、AutoCADのフルコマンドのエイリアスの頭文字をそのままエイリアスとしています。

DraftSightのフルコマンド名はエイリアスとは全く異なる場合が多いため、この2つを参照しながらを覚えるのは大変です。そこで今回は、DraftSightのフルコマンド名とエイリアスだけでなく、AutoCADのフルコマンド名もあわせて一覧表にまとめました。

DraftSightのフルコマンド名を通常使うことはまずありませんので、こちらは参考程度にご覧ください。

それではさっそく、次の表を見ながらAutoCADのフルコマンド名とエイリアスを見比べながら作図できる内容を確認してみましょう。

エイリアス AutoCADのフルコマンド DraftSightのフルコマンド 作図できる内容
A ARC ARC 円弧を作成
AR ARRAY PATTERN 複数個を配列複写
B BLOCK MAKEBLOCK ブロック定義を作成
BO BOUNDARY AREABOUNDARY 境界を作成
BR BREAK SPLIT 2点間を部分削除
C CIRCLE CIRCLE 円を作成
CHA CHAMFER CHAMFER 角を斜めに面取り
CO COPY COPY エンティティを複写
CP
D DIMSTYLE DIMENSIONSTYLE 寸法スタイル管理
DI DIST GETDISTANCE 2点間の距離と角度を計測
DIV DIVIDE MARKDIVISIONS 等間隔に分割
DT TEXT SIMPLENOTE 1行文字を作成
DO DONUT RING 塗りつぶしリングを作成
E ERASE DELETE 削除
ED DDEDIT EDITANNOTATION 1行や寸法値を文字を編集
EL ELLIPSE ELLIPSE 楕円を作成
EX EXTEND EXTEND エンティティを延長
F FILLET FILLET エッジを丸める
G GROUP QUICKGROUP エンティティのグループを作成
H HATCH HATCH ハッチングで塗り潰す
HI HIDE HIDEVIEW 3Dワイヤフレームを陰線処理
I INSERT INSERTBLOCK ブロックを挿入する
J JOIN WELD エンティティを結合
L LINE LINE 直線の線分を作成
LA LAYER LAYER 画層マネージャーを開く
LE QLEADER SMARTLEADER 引出線と注釈を記入
LEN LENGTHEN EDITLENGTH エンティティの長さを変更
LI LIST GETPROPERTIES エンティティのプロパティリストを表示
M MOVE MOVE エンティティを移動
MA MATCHPROP PROPERTYPAINTER プロパティをコピーする
MI MIRROR MIRROR エンティティの鏡像複写
ML MLINE RICHLINE 複数の平行な線分を作成
MT MTEXT NOTE マルチテキストを作成
O OFFSET OFFSET エンティティを平行複写
PE PEDIT EDITPOLYLINE ポリラインを編集
PL PLINE POLYLINE 2Dポリラインを作成
PU PURGE CLEAN 表示されていない図面ごみを削除
RE REGEN REBUILD 再作図
REC RECTANG RECTANGLE 長方形のポリラインを作成
RO ROTATE ROTATE エンティティを回転
S STRETCH STRETCH エンティティを伸縮させる
SC SCALE SCALE エンティティを尺度変更
SO SOLID SOLID 塗り潰した三角形や四角形を作成
TR TRIM TRIM エンティティを切り取る
U UNDO 一つ前の操作に戻す
W WBLOCK EXPORTDRAWING ブロックの書き出し
X EXPLODE EXPLODE エンティティを分解
Z ZOOM ZOOM 画面表示を拡大縮小

このように一覧にしてみると、覚えるのが大変そうに感じるかもしれません。最初に確実に覚えておきたいエイリアスを赤文字にしてありますので、最初はこれらのエイリアスのみを覚えるとよいでしょう。

またDraftSightの「エンティティ」とは、AutoCADの「オブジェクト」のことです。

寸法などの作図操作はリボンメニューを使ったほうが効率的ですが、頻繁に使うコマンドほどエイリアスを使うと作図スピードが1.5倍は早くなるはずです。今後、AutoCADを使って仕事をしていきたい方や、ドラフトサイトで効率よく作図操作を進めたいという方は、エイリアスによる作図が断然おすすめです。

エイリアスについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事もご参照ください。

参考記事
【AutoCADの基本】コマンドのエイリアスとは?

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3. こんな時どうする?困ったときのFAQ

いざDraftSightをインストールして使ってみると「これはどうしたらいいんだろう?」という疑問がいくつも出てくるはずです。そして、中でも上手くいかないという方が多いのが「アクティブ化」の作業。ここではドラフトサイトをはじめたばかりの方によくある質問や解決方法をまとめました。

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3-1. アクティブ化ができないのは何が原因?

DraftSightは初回に起動する時、そして初回起動から1年ごとにアクティブ化が必要です。

その時によくあるのが「メールアドレスを正確に登録したにもかかわらずアクティベーション用のメールが届かない」というトラブルです。

迷惑メールフォルダをチェックしてもメールが見当たらなければ、DraftSightのアクティベーションサーバーとの連携が上手くいかないことが原因であると考えられます。

そのためこういう場合は、しばらく待つしか方法はありません。上手くいけば1~2時間程度でメールが届きますが、1日待っても来ないということも…

そういう場合は、再度こちらの方法でアクティブ化を試し、前回と同じメールアドレスを再登録してみましょう。

この時、アクティベーションサーバーにタイミングよく繋がればすぐにメールは届きます。

それでも来ないという方は、1日1回アクティブ化を行えば、遅くとも1週間以内には必ずメールが届くはずですので、気長に待ちましょう。

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3-2. オブジェクトスナップは使えるの?

結論から言えば、DraftSightでオブジェクトスナップは使うことが可能です。

AutoCADで言うところのこの「オブジェクトスナップ(Oスナップ)」は、DraftSightでは「エンティティスナップ(Eスナップ)」と呼びます。

Eスナップの設定方法は、画面構成の⑧モード切替ボタンから「Eスナップ」を選択します。そして設定を押すと「作図オプション」画面が開くので、こちらから必要な項目に適宜チェックを入れましょう。

Eスナップの機能については、AutoCADのOスナップと全く同じです。

Oスナップについて詳しく知りたい方は【AutoCADの基本作図】オブジェクトスナップ(Oスナップ)をご参照ください。

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3-3. 図面の縮尺を設定する方法は?

DraftSightで図面の縮尺、いわゆる「図面尺度」を設定する場合はAutoCADと同じく「LIMITS」コマンド(リミッツコマンド)を使います。

コマンドの実行方法についてはAutoCADと全く同じです。

詳しい方法は3-2.やってみましょう~LIMITSコマンド編~に書かれていますのでご覧ください。また、こちらの記事では、用紙サイズや図面尺度に対する考え方も同時に学べますので、合わせてご参照ください。

そして図面の尺度に関わらず、寸法表記や文字の高さ、線種の太さや幅を、一定に自動調整してくれる機能を「注釈尺度」と呼びます。

注釈尺度については、画面下の「注釈▼」というボタンから設定が可能です。

この機能を使うには文字や寸法などのエンティティ(オブジェクト)のオプション設定で、それぞれ「注釈尺度」にチェックを入れる必要があります。

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3-4. モデル空間とペーパー空間を使い分ける方法は?

DraftSightでモデル空間とペーパー空間を使い分ける方法はとても簡単です。

まずは「モデル」タブを選択した場合の「モデル空間」です。こちらはいつもの見慣れた画面ですね。

次は、シートタブと呼ばれる「Sheet1」を選択した場合の「ペーパー空間」です。こちらでは印刷のレイアウトを構成することができます。

このように作図領域の左下の「モデル」と「Sheet1」と書かれたタブを切り替えるだけで、シートが入れ替わります。

また、シートタブの中に表示されている四角形を「ビューポート」と呼びます。

このビューポートという「枠」を作って、その中にモデル空間の図面を映し出し、最終的に1枚の図面として仕上げるためのレイアウトを配置していきます。

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3-5. 3D機能は使えるの?

DraftSightは無料CADであるにもかかわらず、なんと3D機能も付いています。3DCADではないのであくまで簡易的ではありますが、機械部品や家具なども作ることが可能です。さらに作った3Dに色や影付けたりすることもできます。

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3-6. ドラフトサイトの動きが遅い時は?

DraftSightの動きが遅いときに考えられるのが、自動再作図です。

自動再作図機能がONになっていると、画面上に作図されている、丸や円弧がカクカクと表示されている時に、自動的に滑らかになるように調整してくれます。他には、図面全体を表示する時や、ペーパー空間にビューポートを表示するにもこの機能が使われています。

しかし作図されているエンティティ(オブジェクト)が多いと、データの容量も多くなるため、自動再作図が行われる度に、DraftSightの動きが止まってしまうのです。

そういった場合は、自動再作図機能をOFFにし、手動で再作図を行うようにしましょう。

この機能をOFFにする方法は次の通りです。

①コマンドウィンドウに「REGENAUTO」と入力

②「確認: プロンプトなしで自動的に再構築しますか?」に対し「N」と入力

再びONにすれば、再作図を自動的に行い、またOFFにすれば手動で再作図を行うまで再作図はされません。

また、手動で再作図を行うコマンドは「REGEN」です。

REGENの実行方法は【AutoCADのファイル管理と表示調整】再作図~AutoCADの画面表示が崩れてしまった場合は?をご参照ください。

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4. DraftSightの使い方を身に付けるには?

DraftSightはAutoCADと同じく、画面下部のコマンドウィンドウを使って、対話形式で作図を進めていきます。また操作性だけでなく、AutoCAD同様に高度な設定ができるというのも特徴の一つです。では実際にDraftSightの使い方を身に付けるには、どのような方法があるのでしょうか?

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4-1. 独学で学ぶ

DraftSightはフリーのCADソフトなので基本的には独学で学ぶ方が多いでしょう。しかしAutoCADとほとんど同じ操作のため独学は難しいという声もありますが、決して無理なわけではありません。

独学で覚えるコツはコマンドウィンドウを見る習慣を身に付け、今自分が何の操作を行っているのかを常に確認することがポイントです。

そのためには基本的なエイリアスとその作図内容をしっかり覚える必要があります。ここでは操作の基礎を覚えるのにおすすめの書籍を2冊ご紹介します。

まずはDraftSightの基本操作をしっかり身に付けたい方おすすめの本がこちら。DraftSight2016対応とありますが、DraftSight2018でも十分対応可能です。

やさしく学ぶDraftSight[DraftSight2016対応] (エクスナレッジムック) ムック

阿部 秀之(著)

無償なのに機能てんこ盛り!
DWG/DXFファイルの作成や保存、閲覧、画層/ブロック/参照機能対応、 ソフト要らずのPDF出力など、すぐれものDraftSightの10のポイントを解説!


・DraftSightの基礎知識

・DraftSightの基本操作

・図面の作成

・コマンド操作

出典:amazon

DraftSightを使った機械図面の描き方を学びたい方はこちら。一冊通して本書通りに操作を行うと、DraftSightの操作と機械製図の描き方をマスターできる一石二鳥のテキストです。

DraftSightできちんと機械製図ができるようになる本 (DraftSight 2018/2017対応)

吉田 裕美 (著)

無料ながらAutoCAD LTと同等の機能を搭載する驚きの汎用CADソフト、「DraftSight」の機械設計向け入門書。 機械製図の基礎知識やDraftSightの基本操作に始まり、 「プレート」「キューブ」「フック」「ストッパー」「留め金」「パッキン」「歯車」「六角ボルト」「レバー」「フランジ」といった 機械部品や機械要素の作図・編集の過程を通して、DraftSightの操作方法や機能を解説。

機械図面に必要な最小限の機能を解説しているので、初心者もやさしく学べます。


第1章 機械系CADと機械製図の基礎知識
1-1 機械系CADとは
1-2 機械製図の規格
1-3 投影法

第2章 DraftSightの準備と基本操作
2-1 DraftSight 2018のシステム要件とラインアップ
2-2 DraftSight 2018のダウンロードとインストール
2-3 本書を使用するための設定
2-4 起動とファイル操作
2-5 画面操作
2-6 コマンドの実行
2-7 座標入力と作図ツール
2-8 エンティティの選択と選択解除

第3章 機械部品の図面を作図する
3-1 プレートの作図
3-2 キューブの作図
3-3 フックの作図
3-4 ストッパーの作図
3-5 留め金の作図

第4章 機械要素の図面を作図する
4-1 パッキンの作図
4-2 歯車の作図
4-3 六角ボルトの作図

第5章 図面を編集する/便利なその他コマンド
5-1 六角ボルトの図面の修正
5-2 [回転]コマンドの練習
5-3 [分割]コマンドと[点で分割]コマンドの練習
5-4 知っておくと便利なその他のコマンド

出典:amazon

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4-2. スクールで学ぶ

DraftSightは独学だけでなくスクールで学ぶこともできます。スクールで学ぶメリットは知識や経験の豊富な講師に直に教えてもらえることです。そのため身に付けるべきポイントをしっかりと押さえて学習することができ、効率よくスキルを身に付けることができます。

またスクールに通うことが難しいという方は、Webで通信講座を開いているスクールもあるので、この機会に自分に合ったスタイルで学べるスクールを探してみてるのもよいでしょう。

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5. まとめ

現在、DraftSightはバージョンが2018となり、これまでよりさまざまな機能が改良され、より柔軟な編集ができるようになりました。

ソフトウエアの動作も今まで以上に安定し、実務にも十分対応できるようになり、本格的な2D図面の作成も可能となりました。そしてAutoCADと画面や操作性が似ているという特性から、AutoCADをスクールで学び始めた方や実務で使い始めた初心者の方が、操作や作図の練習をするのにも適しています。

AutoCADと操作が同じとはいえ、「まったくの未経験者が一から独学で習得するにはちょっと難しい…」と思う方もいるかもしれません。

そういった方には、AutoCADを無料で学べるCADスクールがおすすめ。

AutoCADの基本操作をゼロから丁寧にレクチャーしてもらえるので、はじめての方でも安心です。さらに未経験からの就職もしっかりサポートしてくれるので、スキル習得後も一人で仕事さがしをする必要もありません。

→ 無料の就職支援CADスクール「lulucad」

既にAutoCADの経験者で、普段エイリアスを使用している方であれば、ほぼAutoCADと同じように操作ができるはずです。「AutoCADにちょっと興味がある」という方や、「仕事以外でも気軽にAutoCADを使いたい」という実務経験者の方は、この機会にドラフトサイトをぜひ試してみてください。

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